「パソコン教室ISA」ライターチームです。
ビジネスにおけるデータ活用の重要性が高まる中、エンジニアだけでなく一般のビジネスパーソンにも「SQL」の習得が推奨されています。SQLを使えば、膨大な顧客データや売上データを自在に扱い、業務効率を劇的に向上させることが可能です。
本記事では、SQLの基礎知識から具体的な操作方法、学習手順までを未経験者向けに解説します。
SQLとは?
SQL(Structured Query Language)は、データベースを操作するための国際標準言語です。主に「リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)」に対して、「データを抽出せよ」「データを更新せよ」といった命令を送るために使用されます。
データベースと対話するための言語
データベースは整理された情報の保管庫であり、SQLはその保管庫の管理人に対する「指示書」の役割を果たします。私たちが利用するECサイトの在庫管理や銀行システムなど、あらゆる情報基盤の裏側でSQLが稼働しています。
Excel作業を劇的に変えるSQLの強み
数百万件以上のデータを扱う場合、Excelでは動作が重くなり限界が生じます。一方、SQLはデータベースサーバー上で処理を行うため、大量データでも高速に集計可能です。
| 特徴 | Excel | SQL(データベース) |
| 得意なデータ量 | 数万行程度まで | 数百万〜数億行以上 |
| 処理速度 | データ量増加で遅くなる | 大量データでも高速 |
| 自動化・再現性 | マクロなどが必要 | クエリ保存で容易に再現 |
このように、SQLは大量データを扱う業務において、Excelを遥かに凌ぐ効率性を発揮します。
プログラミング言語(Python)との違い
データ分析の分野では、SQLと並んで「Python」も人気があります。この2つは競合するものではなく、役割が異なるため併用されるケースが一般的です。
- SQL:データベースから必要なデータを「抽出・集計」することが得意
- Python:抽出したデータを使って「高度な分析・予測・可視化」をすることが得意
実務の現場では、まずSQLを使って膨大なデータベースから分析に必要なデータだけを抽出し、その後の加工や高度な計算をPythonで行うというフローがよく見られます。
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SQLでできる4つの基本操作
SQLで行う操作は多岐にわたりますが、基本となるのは以下の4つの主要な命令です。それぞれの操作について解説します。
1. データの検索・抽出(SELECT)
データベースに保存されているデータのなかから、条件に合うものを探して表示する操作です。「2023年の30代男性の購入履歴」のように、必要な情報だけを瞬時に抽出できます。SQLのなかで最も頻繁に使われる機能であり、マーケターや分析担当者が最初に覚えるべき操作といえます。
2. データの追加(INSERT)
データベースに新しいデータを登録する操作です。ECサイトでユーザーが新規会員登録を行った際や、商品が購入されて新しい売上記録が発生した際に、この操作がシステム内部で実行されます。分析業務ではあまり使いませんが、データを管理する側にとっては必須の操作です。
3. データの更新(UPDATE)
すでに保存されているデータの内容を書き換える操作です。会員の住所変更や、商品価格の改定、在庫数の変動などを反映させる際に使用します。条件を指定せずに実行すると、テーブル内の全てのデータが書き換わってしまうため、慎重な操作が求められます。
4. データの削除(DELETE)
データベースから不要になったデータを消去する操作です。退会した会員情報の削除や、誤って登録されたデータの取り消しなどに使われます。こちらも更新操作と同様に、一度削除すると復元が難しいため、実行には細心の注意が必要です。
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SQLを構成する3種類の言語
SQLの命令文は、その役割によって大きく3つのカテゴリーに分類されます。
DDL(データ定義言語):データベースの「骨格」を作る
データベースやテーブル(表)そのものを作成・削除する言語です。
- CREATE:作成
- DROP:削除
- ALTER:変更
DML(データ操作言語):データベースの「中身」を操作する
テーブル内のデータを操作する言語です。分析業務でメインとなるのは以下の言語です。
- SELECT:検索
- INSERT:追加
- UPDATE:更新
- DELETE:削除
DCL(データ制御言語):データベースの「アクセス権」を管理する
データへのアクセス権限や取引の確定を管理する言語です。
- GRANT:権限付与
- COMMIT:確定
- ROLLBACK:取り消し
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SELECT文の基本構文と具体例
実務で使用頻度が高い「SELECT文(データの検索・抽出)」の基本的な書き方を解説します。SQLは英語の文法に近い構造をしているため、キーワードの意味を理解すれば比較的容易に読み書きが可能です。
SELECT文の基本構造「SELECT, FROM, WHERE」
基本的な構文は、「どのテーブルから(FROM)」「どのような条件で(WHERE)」「どの項目を(SELECT)」取得するかを指定する形です。
例:顧客テーブル(Customers)から東京在住者の名前を取得
この3行だけで、膨大な顧客リストから東京在住者の名前だけを一瞬でリストアップできます。「SELECT *」と記述すれば、特定の列だけでなく全ての列を取得可能です。
データを並び替える「ORDER BY」
抽出したデータを特定の日付順や金額順で見やすく並び替えたい場合に使用します。
例:売上(Amount)が高い順に表示
「DESC」は降順(大きい順)、ASCは昇順(小さい順)を指定します。ランキング作成などで頻繁に使用する構文です。
データをグループ化して集計する「GROUP BY」
データを特定のカテゴリごとにまとめて、合計や平均を算出したい場合はGROUP BYを使います。Excelのピボットテーブルに近い機能です。
例:商品ごとの売上合計額を表示
SUM(合計)の他にも、COUNT(件数)、AVG(平均)、MAX(最大値)、MIN(最小値)などの集計関数と組み合わせて使用します。
複数のテーブルを結合する「JOIN」
リレーショナルデータベースでは、データが「顧客情報」「注文情報」「商品情報」などのように複数のテーブルに分かれて管理されています。これらを繋ぎ合わせて一つの表として扱いたい場合にJOINを使います。
例:「注文テーブル(Orders)」と「顧客テーブル(Customers)」を、共通する「顧客ID(CustomerID)」を使って結合
INNER JOIN(内部結合)やLEFT JOIN(左外部結合)などを使い分けることで、複雑なデータ分析が可能になります。
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SQLの習得がキャリアに与える3つのメリット
SQLを学ぶことは、単に業務効率化ができるだけでなく、中長期的なキャリア形成においても大きなプラスになります。
職種を問わず市場価値が上がる
自らデータを抽出・分析できる人材は、エンジニアへの依頼時間を削減し、迅速な意思決定に貢献できます。この能力は転職市場でも高く評価され、年収アップにつながりやすいスキルです。
キャリアパスの選択肢が大きく広がる
SQLを習得することで、以下のような専門職への道が開けます。
- データアナリスト:データの分析・提案
- データサイエンティスト:高度な予測モデル構築
- デジタルマーケター:データに基づく戦略立案
これらの職種はいずれもSQLスキルが必須、または強く推奨されており、将来性も非常に高い分野です。
DX時代の強力な武器になる
DX(デジタルトランスフォーメーション)の中心はデータ活用です。ツールに蓄積されたデータをSQLで自在に扱える人材は、企業のDX推進におけるキーマンとして重宝されます。
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SQL学習方法と習得ステップ
SQLは、他のプログラミング言語に比べて文法がシンプルで英語に近いため、未経験からでも比較的習得しやすい言語です。効率的な学習ステップを紹介します。
学習手段を選ぶ
学習方法は大きく分けて、書籍、オンライン学習サイト、パソコン教室の3つがあります。書籍を利用する方法は、体系的に知識を網羅できる点がメリットです。オンライン学習サイトは、実際にコードを書いて動かしながら学べるため、知識の定着が早いのが特徴です。
短期間で実務レベルまでスキルを引き上げたい場合は、パソコン教室に通うのが適しています。講師に疑問点をすぐに質問できるほか、学習に対する強制力が働くため、独学に比べて挫折しにくい環境といえます。
学習環境を構築する
SQLを実際に動かすためには、データベース環境が必要です。最初は、ブラウザ上でSQLを実行できる「Google BigQuery」のサンドボックス(無料枠)や、オンライン学習サイト内の実行環境を利用することがおすすめです。慣れてきたら、MySQLやPostgreSQLなどの無料データベースソフトを自分のパソコンにインストールしてみましょう。
基本文法を習得する
まずは「SELECT文」によるデータ抽出をマスターしましょう。
- SELECT/WHERE:抽出と条件指定
- ORDER BY/GROUP BY:並び替えと集計
- JOIN:テーブル結合
この順序で学習し、公開データなどで練習を重ねることが上達への近道です。
SQLはデータベースを操作する世界標準の言語であり、ビジネスにおけるデータ活用の要です。SQLを身につけることで、現在の業務の質を高めるだけでなく、データアナリストなどの市場価値の高い職種へキャリアを広げる可能性も出てきます。
もし、独学での学習に不安を感じたり、短期間で確実に実務レベルのスキルを習得したいと考えたりしている場合は、体系的に学べるパソコン教室の活用も検討してみてください。具体的なカリキュラムやサポート体制について知りたい方は、以下の資料を参考にしてみてはいかがでしょうか。










