VBAの資格取得を応援する「パソコン教室ISA」ライターチームです。
エクセルで日々行う業務コピー&ペースト。繰り返し作業はVBAの機能を使えば時短に繋がります。マクロでは実現できないこともVBAでは可能です。
コピー元のデータ範囲を取得する
コピー元のデータ範囲の取得方法を確認しましょう。
Rangeプロパティで範囲を取得する
Rangeプロパティを使って複数のセルを取得することができます。
単一セルの取得 Range(“A1”) ‘A1を取得
セル範囲の取得 Range(“A1:C3”) A1からC3の範囲を取得
離れたセルを取得 Range(“A1,C3”) A1とC3を取得
離れたセルと範囲を取得 Range(“A1,B2:C3”) A1とB2からC3を取得
正しくセル範囲を取得できているかを確認したい場合には、後ろにselectメソッドを付けてみましょう。
Range(“A1,B2:C4”).Select
その他のRangeプロパティの範囲取得方法
行の取得 Range(“1:1”) 1行目を取得
行の取得 Range(“1:3”) 1～3行目を取得
列の取得 Range(“1:3”) A～C列を取得
名前の取得 Range(Data) Dataという名前のセル範囲を取得
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コピー＆ペーストする
コピー元のデータ範囲を取得できるようになったので、コピー&ペーストをしてみましょう。
Copyメソッド
選択範囲をコピーしたい場合には、Copyメソッドを使います。コピー先は引数Destinationを使って指定します。
セルA1をセルC3にコピーしてみます。
Range(“A1”).Copy Destination:= Range (“C3”)
Copyメソッドの引数はDestinationだけなので「Destination:=」は省略可能です。
同じ結果になります。
Range(“A1”).Copy Range (“C3”)
PasteSpecialメソッド
形式を選択して貼り付けたいときはPasteSpecialメソッドを使います。（例外的にリンク貼り付けはPasteメソッドを使います）
貼り付けの形式は引数Pasteで指定します。
A1からC3に値貼り付けを行ってみましょう。
- コピー元を取得して、Copyメソッドでコピーをとる
- コピー先オブジェクトにPasteSpecialメソッドで形式を選択して貼り付けるという手順で行います。（エクセルの操作をイメージして下さい）
コードは2行です。
Range(“A1”).Copy
Range(“C3”).PasteSpecial Paste:=xlPasteValues
Paste引数はPasteSpecialの第一引数で省略可能なので、以下記述でも同じ結果です。
Range(“A1”).Copy
Range(“C3”).PasteSpecial xlPasteValues
引数Pasteに指定する定数一覧
| 名前 | 値 | 説明 |
| xlPasteAll | -4104 | すべてを貼り付けます。 |
| xlPasteAllExceptBorders | 7 | 輪郭以外のすべてを貼り付けます。 |
| xlPasteAllMergingConditionalFormats | 14 | すべてを貼り付け、条件付き書式をマージします。 |
| xlPasteAllUsingSourceTheme | 13 | ソースのテーマを使用してすべてを貼り付けます。 |
| xlPasteColumnWidths | 8 | コピーした列の幅を貼り付けます。 |
| xlPasteComments | -4144 | コメントを貼り付けます。 |
| xlPasteFormats | -4122 | コピーしたソースの形式を貼り付けます。 |
| xlPasteFormulas | -4123 | 数式を貼り付けます。 |
| xlPasteFormulasAndNumberFormats | 11 | 数式と数値の書式を貼り付けます。 |
| xlPasteValidation | 6 | 入力規則を貼り付けます。 |
| xlPasteValues | -4163 | 値を貼り付けます。 |
| xlPasteValuesAndNumberFormats | 12 | 値と数値の書式を貼り付けます。 |
コピー&ペーストはエクセルでよく使う操作なので、VBAで自動化の効果も高いところです。この記事では指定セルのコピー&ペースト方法を見ていただきましたが、実務では指定セルが変わったり、条件を付けたりということがよくあります。それらもVBAで実装可能なプログラムです。VBAの基本は体系的に学習しないとどこかで行き詰ることも多いです。体系的に学習をしたい場合は、パソコン教室や通信講座で学ぶのがおすすめです。
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